新型コロナウイルスの感染拡大により病院や薬局などの医療機関で感染拡大防止対策を徹底するよう義務付けられていますが、対策にかかる費用は国の補助金制度を活用することで負担を減らすことができます。
今回は、薬局が申請できる感染防止対策の補助金制度一覧や申請期間、申請方法をご紹介いたします。2022年1月31日まで申請可能な制度もありますので参考にしてみてください。
目次
薬局が申請できる補助金一覧
2021年12月現在までに厚生労働省から発表された薬局が申請可能な感染予防対策補助金は以下の通りです。
補助金の名称 | 補助限度額 | 対象期間 |
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医療機関・薬局等における感染拡大防止等の支援 |
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※受付終了 |
令和2年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止・医療提供体制確保支援補助金 |
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※受付終了 |
令和3年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止・医療提供体制確保支援補助金 |
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※受付終了 |
令和3年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止継続支援補助金 |
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2021年(令和3年)10月1日〜同年12月31日 ※申請は2022年(令和4年)1月31日まで |
参照元:厚生労働省ホームページ
厚生労働省による感染拡大防止対策の補助金は、2020年(令和2年)から始まり名称を変えながらこれまで3回交付されています。
4回目となる「令和3年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止継続支援補助金」の概要や対象内容、申請期間や申請方法について詳しく見ていきましょう。
まだ間に合う!「令和3年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止継続支援補助金」とは?
画像引用元:医療機関等における感染拡大防止等の支援
厚生労働省から2021年9月28日に発表された「令和3年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止継続支援補助金」は、医療機関等の感染拡大防止対策に要するかかり増し費を補助する制度です。
新型コロナウイルスに対応した診療報酬上の特例評価措置(処方箋受付1回あたり調剤基本料にプラス4点を上乗せする措置)が9月末で終了したことに対応した補助金制度となります。
感染拡大防止継続支援補助金は、2022年(令和4年)1月31日までに申請すれば、薬局の場合最大6万円の補助を受けることができます。
補助対象となる薬局
感染拡大防止継続支援補助金の対象は「感染防止措置を講じながら地域で求められる医療提供を継続している、保険医療機関(医科、歯科)、保険薬局、指定訪問看護事業者、助産所が補助対象」と言われており、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐための取組を行う薬局全般が対象です。
※「令和2年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止・医療提供体制確保支援補助金」による補助を受けた薬局は対象外となります。
補助対象となる経費
補助対象となる経費は、2021年(令和3年)10月1日〜同年12月31日までに要した新型コロナウイルス感染拡大防止対策の経費です。
賃金、報酬、謝金、会議費、旅費、需用費(消耗品費、印刷製本費、材料費、光熱水費、燃料費、修繕料、医薬材料費)、役務費(通信運搬費、手数料、保険料)、委託料、使用料及び賃借料、備品購入費 など
※従前から勤務している者及び通常業務の提供を行う者に係る人件費は対象になりません。
引用元:令和3年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止継続支援補助金
補助対象となる経費の例
「感染拡大を防ぐために必要なかかり増し経費」が対象となるので、補助金の目的に合致していれば補助対象となります。補助対象の例は以下の通りです。
- 日常診療に要する材料費(衛生材料、消毒薬など)
※直接診療報酬等を請求できるもの以外 - 換気のための軽微な改修(修繕費となるもの)
- 休業補償保険等の保険料
- 清掃の人材派遣料で従前からの契約に係るもの
- 清掃の外部委託費で従前からの契約に係るもの
- 感染拡大防止のため購入した施設・設備に係る保守・メンテナンス料
- 感染拡大防止のため新たに借りた診療スペースに係る家賃
- 定期的・頻回な清拭・消毒等の環境整備
- 発熱等の症状を有する新型コロナ疑い患者とその他の患者が混在しないよう、動線の確保やレイアウト変更に伴う経費
- 電話等情報通信機器を用いた診療体制を確保に要するもの
- 医療従事者の院内感染防止対策(研修、健康管理等)に要するもの
▲上記画像は薬局のパーテーション導入事例
この他、医療用でない空気清浄機や隔離目的のパーテーション、感染経路の遮断という目的からオンライン服薬指導を始めた場合にはWi-Fi環境の整備やタブレット導入費用なども補助の対象になります。
※機器や備品1台の購入価格に上限は定められておりません。
“新型コロナウイルスへの対応が無ければ発生しなかった”費用について、幅広く補助対象となるのが感染拡大防止継続支援補助金のポイントです。
補助限度額
薬局の補助限度額は最大6万円です。
過去3回の感染対策補助金では最大20〜70万円が限度額となっていましたが、4回目となる感染拡大防止継続支援補助金は、3回目の制度を延長する形となっているため限度額は少なくなっています。
申請期間
2021年(令和3年)11日1日~2022年(令和4年)1月31日申請方法
原則、電子申請にて申請を行います。
パソコン、スマートフォンやタブレットから申請可能です。
電子申請フォームはこちら>
申請は事業に要する費用が確定してから行い、物品であれば納品完了し費用が確定した段階で行うようにましょう。
※医療機関事務の簡素化の観点から領収書の添付が省略されましたが、交付決定から5年間は領収書などの証拠書類は保管しておく必要があります。
電子申請による申請が困難な場合は、郵送による申請方法も可能なので下記に問合せてみると良いでしょう。
厚生労働省医療提供体制支援補助金コールセンター
0120-336-933(受付時間/平日9:30~18:00)
申請内容
電子申請より、基本情報(施設名称、施設類型、代表者職名・氏名、連絡先、振込先等)及び感染拡大防止対策に要した費用(品目、数量、金額等)を入力します。
申請は必ず事業に要する費用が確定してから申請しましょう。費用が確定しない段階における概算での申請はありませんので注意してください。
本補助金の申請は1回限りですので申請漏れがないようにしましょう。
まとめ
今回は、薬局が申請できる感染防止対策の補助金制度一覧や申請期間、申請方法をご紹介しました。「令和3年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止継続支援補助金」は2022年(令和4年)1月31日までに申請すれば薬局の場合最大6万円の補助を受けることができます。
消毒液やマスク、パーテーションや換気設備のほか、オンライン服薬指導におけるWi-Fi整備やタブレット導入費用など感染拡大を防ぐために必要な経費は全て補助の対象になります。
パーテーションにおいては、2021年に開始された薬局認定制度のかかりつけ薬局指針の一つとして、患者のプライバシー保護のために導入が推奨されていますので、今回の補助金を利用して飛沫感染防止対策の一環として導入してみるのも良いかもしれません。