薬局におすすめのパーテーションの種類と事例、選び方のポイント

あすか薬局

画像引用元:あすか薬局

近年、薬局(調剤薬局)では患者さまが調剤薬剤師から直接服薬指導を受けたりお薬についてのお悩みを相談できる相談コーナーを設置するところが増えてきました。福祉保健局によると2021年8月に開始された薬局認定制度のかかりつけ薬局指針の一つとして、薬局では患者のプライバシー保護のためにパーテーションを導入するよう推奨されています。
また、既存の投薬カウンターに+αでパーテーションを設ける薬局も増えてきています。
今回は、薬局のカウンターや相談コーナーに最適なパーテーションの種類や特徴、設置のポイントについてご紹介いたします。

目次

薬局の投薬カウンターにおすすめの卓上パーテーション 種類と特徴

薬局の投薬カウンターにおすすめの卓上パーテーション 種類と特徴

投薬カウンターでは既存のカウンターに手軽に設置できる卓上パーテーションが最適です。種類とそれぞれの特徴について見ていきましょう。

卓上 アクリルパーテーション

卓上 アクリルパーテーション

画像引用元:楽天サンワダイレクト

アクリルパーテーションはアルコール消毒液などの拭き取り消毒が可能なのでオフィスや飲食店でも採用されている最もポピュラーな卓上パーテーションです。

軽くて設置もとても簡単ですが、遮音防音効果はありません。また、画鋲の使用はできません。

1枚あたりの価格目安 2,000〜8,000円
1枚あたりのサイズ 約幅45〜60 × 高さ36〜50cm
画鋲・テープの使用 画鋲/× テープ/◯

※価格は目安です。サイズ、販売元により異なります。

卓上 フェルトパーテーション

卓上 フェルトパーテーション

画像引用元:Amazon サンワダイレクト

フェルトパーテーションは厚さ9〜25mmのフェルト素材のパーテーションです。
軽くて設置が簡単なうえ吸音効果も期待でき、フェルトが柔らかい印象を与えてくれるので圧迫感を緩和してくれます。フェルトの性質上アルコール消毒液による拭き取り消毒はできません。画鋲の使用は可能ですがテープは使用できませんので注意しましょう。

1枚あたりの価格目安 6,500〜8,000円
1枚あたりのサイズ 約幅45〜60 × 高さ36〜50cm
画鋲・テープの使用 画鋲/◯ テープ/×

※価格は目安です。サイズ、販売元により異なります。

卓上 段ボールパーテーション

卓上 段ボールパーテーション

画像引用元:Yahoo!ショッピング ボックスバンク

厚さ3〜4mmの卓上段ボールパーテーションは価格の安さが特徴です。
スタンド部分はアルミ製や段ボールで出来ているものなどさまざまな種類があります。軽くて設置も簡単ですが、耐久性は低く水や湿気に弱いためアルコール消毒液による拭き取り消毒はできません。

1枚あたりの価格目安 500円〜
1枚あたりのサイズ 約幅60〜90 × 高さ60〜90cm
画鋲・テープの使用 画鋲/× テープ/◯

※価格は目安です。サイズ、販売元により異なります。

薬局の相談コーナーにおすすめのパーテーション 種類と特徴

パーテーション 種類

薬局の相談コーナーには半個室が造れる自立性が高いパーテーションがおすすめです。
種類とそれぞれの特徴について見ていきましょう。

システムパネル

システムパネル

画像引用元:EVENT21

システムパネルは、主に展示会などのブースの設置や公共施設の衝立として用いられるパーテーションです。
一般的にフレーム部分はアルミ素材、パネル部分はポリ板や化粧板が張られており、重さは約10kg程度となっています。※商品により異なります。
重量があるためパネルと脚の連結やキャスター取り付けなど設置準備に手間がかかりますが、重厚感があり展示会や公共施設、病院内でも採用されています。
アルコール消毒液による拭き取り消毒が可能なため常に清潔に保つことができます。ポールや脚部分は付属品として別途購入の場合もございますのでご注意ください。

1枚あたりの価格目安 20,000〜50,000円
1枚あたりのサイズ 約幅90 × 高さ180〜210cm
重量 約10kg
画鋲・テープの使用 画鋲/× テープ/◯

※価格、重量は高さ160〜180cmのパーテーションを基準にしています。

布パーテーション

布パーテーション

画像引用元:オフィスコム

布パーテーションは、スチール製やアルミ製フレームに布が張られたパーテーションでエステサロンなどで採用されています。

商品により異なりますが、重量は4kg程度となっており持ち運びが簡単なのが特徴です。
柔らかい布の質感や、緑やブルー、ピンクなどの色が患者さまの緊張を緩和してくれますが、遮音防音性が低くプライバシー効果が低いことがデメリットの一つと言えるでしょう。また、画鋲やテープの使用は出来ず、アルコール消毒液による拭き取り消毒もできませんのでご注意ください。

1枚あたりの価格目安 5,000〜7,000円
1枚あたりのサイズ 約幅90〜120 × 高さ160〜180cm
重量 約4kg
画鋲・テープの使用 画鋲/× テープ/△

※価格、重量は高さ160〜180cmのパーテーションを基準にしています。

段ボールパーテーション

段ボールパーテーション

画像引用元:ボックスバンク

段ボールパーテーションは、厚さ8〜20mmの段ボールで出来ており約2~3.5kgと軽量で移動も簡単なパーテーションです。
スタンド部分はアルミ製や段ボールで出来ているものが多く、パネル部分は段ボール素材そのままの茶色ではなく白色が一般的です。
段ボールパーテーションは持ち運びしやすく一般ゴミとして廃棄できる手軽さがあり、画鋲やテープの貼り付けも可能ですが、遮音防音効果や耐火性が低いというデメリットがあります。また、水に濡れてしまうと耐久性が落ちてしまうためアルコール消毒液による拭き取り消毒はできません。段ボールパーテーションを採用する際は雨風が入りやすい出入り口付近や結露が溜まりやすい窓際への設置は避けるようにしましょう。

1枚あたりの価格目安 1,000〜9,000円
1枚あたりのサイズ 約幅50〜100 × 高さ100〜200cm
重量 約2~3.5kg
画鋲・テープの使用 画鋲/◯ テープ/◯

※価格、重量は高さ160〜180cmのパーテーションを基準にしています。

エアインフォームパーテーション

エアインフォームパーテーション

エアインフォームパーテーションは、表面に樹脂系フィルムが施された発泡スチロール板、新素材エアインフォームのパーテーションです。

エアインフォームはその特性上、耐久性や耐水性に優れ防炎認定品でもあるため建材としても使用されています。重さは約3kgと持ち運びしやすく一般ゴミとして廃棄可能なうえ、カッターで簡単にカットできゴミも飛散しにくいのでお好みのサイズに調整できます。
パネル表面は樹脂系フィルムで覆われているのでアルコール消毒液による拭き取り消毒も可能です。
遮音防音性にも優れているため患者さまの「相談コーナー」で使用するパーテーションとして最適です。

1枚あたりの価格目安 4,800円
1枚あたりのサイズ 約幅90 × 高さ200cm ※ご自身でサイズ調整可能
重量 約3kg
画鋲・テープの使用 画鋲/◯ テープ/◯

※価格、重量は高さ200cmのパーテーションを基準にしています。エアインフォームパーテーションを開発・販売しているコンフォートフォーム株式会社ではオーダーメイドでサイズ変更可能です。

エアインフォーム『らくらくパーテーション』について詳しくはこちら>

薬局 パーテーションの設置事例

薬局内に新たに相談コーナーを設ける場合は、大規模な工事をせずとも店舗の一角をパーテーションで囲うだけで簡単に個室が作れます。
実際にパーテーションを使った相談コーナー設置事例についてご紹介します。

頭が隠れる高さの色付きパーテーションで周囲の視界を遮断

パーティションイメージ

画像引用元:東京都福祉保健局 かかりつけ薬局指針

上画像は東京都福祉保健局の公式ホームページに掲載されている相談コーナー設置事例です。座った時に患者さまの頭が隠れる高さ(地面から120cm程度)の色付きパーテーションを設置し周囲からの視線を遮断しています。
また、パーテーションを掲示板代わりに活用していることもポイントです。

【ここがポイント】 ✔️座ったときに頭が隠れる色付きのパーテーションで患者さまのプライバシーを保護
✔️パーテーションを掲示板代わりに活用

耐久性の高いパーテーションを窓際に設置し圧迫感を緩和

パーティションイメージ

画像引用元:株式会社コンフォートフォーム らくらくパーテーション

上画像は新素材エアインフォームのパーテーションを使って相談コーナーを設置した例です。結露や湿気に強いエアインフォームパーテーションは窓際に設置することが可能なため、圧迫感を緩和させつつも遮音防音やプライバシー保護を実現しています。
また、スタンド部分も平(たいら)な部品なので車椅子や杖を持った患者さまにも安全です。

【ここがポイント】 ✔️結露や湿気に強いパーテーションを窓際に設置して圧迫感を緩和
✔️遮音防音性の高いパーテーションでプライバシーを保護
✔️平(たいら)なスタンドで薬局内をバリアフリーに

パーテーションにカーテンを付けて完全個室を実現

パーティション 完全個室イメージ

画像引用元:株式会社コンフォートフォーム らくらくパーテーション

上画像はエアインフォームパーテーションにカーテンレールを取り付けた薬局の個室事例です。近い将来新型コロナ陽性者向け医薬品が開発され、調剤薬局で処方薬として提供されることを見越した導入となっています。
カーテンを付けることで4方が囲まれるため、患者さまのプライバシー保護だけでなく薬局内での感染予防効果が期待できます。

【ここがポイント】 ✔️カーテンレールを付けて完全個室を実現
✔️感染予防対策に効果的

薬局のパーテーション選び ポイント4つ

ここまでパーテーションの種類や事例について見てきましたが、薬局に設置するパーテーションを選ぶ際にはどのような点に注意すべきなのでしょうか?パーテーション選びのポイントをまとめました。

1.卓上の場合は60cm以上、相談コーナーの場合は180cm以上の高さのものを

既存の投薬カウンターには曇りガラスのパーテーションが採用されているケースが多くありますが、患者さまのプライバシー保護を優先する場合は半透明〜透明のパーテーションは避け、頭が隠れる60cm以上の色付きの卓上パーテーションを選ぶと良いでしょう。
相談コーナーの場合は投薬カウンターよりもプライバシー保護が優先されますので、周りの視線を完全遮断できる180cm以上のパーテーションを選ぶと良いでしょう。

2.遮音性、耐久性が高いパーテーションを選ぶ

患者さまのプライバシー保護のためには遮音性の高さが重要です。遮音性の高いパーティションを選びましょう。
また、日本薬剤師会が2020年に発表した『新型コロナウイルス感染症対策薬局向けガイドライン』によると、こまめに入り口のドアや窓を開け換気をするよう義務付けられていますのできちんと自立する強度のあるパーテーションがおすすめです。
また、患者さまの中には足の不自由な方やお年寄りも多くいらっしゃるので万が一接触しても倒れない耐久性が高いパーテーションを選ぶようにしましょう。

3.耐水性が高いパーテーションを選ぶ

日本薬剤師会が2020年に発表した『新型コロナウイルス感染症対策 薬局向けガイドライン』によると、薬局内での感染対策として投薬カウンターなど定期的に適切な手法で消毒を行うことが義務付けられています。
パーテーションも例外ではなく、万が一調剤薬剤師や患者さまが触れた場合は消毒しなければなりません。パーテーションを選ぶ際はアルコール消毒液などで拭き取り消毒が可能な素材のパーテーションを選ぶと良いでしょう。

4.設置が簡単なパーテーションを選ぶ

相談コーナーに設置するパーテーションは完全に姿が隠れる180〜200cm程度の高さが必要です。この場合、パーテーションの素材によっては1枚あたり10kgと重量がありますので設置や移動が難しいケースがあります。
新たに相談コーナーを設ける場合には、薬局内のレイアウト変更時や設置時に移動が簡単にできる丈夫で軽い素材のパーテーションを選ぶと良いでしょう。

この他、スタンド部分が突き出ていると杖や車椅子でお越しの患者さまの障害となる可能性がありますので、スタンド部分が平(たいら)なパーテーションを選んでおくと安全です。
また、テープや画鋲・ピンなどの使用ができるパーテーションを選ぶことで掲示物を貼り付けることができます。
パーテーションを選ぶ際は、実際にパーテーションを使用するシーンをイメージして購入すると良いでしょう。

薬局のパーテーションには耐久性・耐水性・遮音防音性のあるパーテーションを

今回は、薬局のカウンターや相談コーナーに最適なパーテーションの種類や特徴、設置のポイントについてご紹介しました。
薬局に設置するパーテーションを選ぶ際は

  • 卓上の場合は60cm以上、相談コーナーの場合は180cm以上
  • 遮音性、耐久性の高さ
  • 耐水性の高さ
  • 設置、移動の簡単さ

を基準にして選ぶと良いでしょう。

弊社株式会社コンフォートフォームでは、発泡スチロールの軽さはそのままに耐久性・耐水性・遮音防音性を備えた新素材エアインフォームを独自に開発しました。

エアインフォームを使ったパーテーション「らくらくパーテーション」は、軽くて丈夫な防音素材なので相談コーナーや待機室のパーテーションとして数々の薬局に導入されています。興味のある方はぜひ一度下記より製品詳細をご確認ください。

らくらくパーテーション 公式サイトはこちら